ジンバルドの時間志向テスト調査について

こんにちは、服部ゼミ三期の山田・奥山です。

この度は服部ゼミ三期のアンケートにご協力ありがとうございました。

 

このページではあなたにお答えいただいた「ジンバルドの時間志向テスト」の解説を載せております。

フィリップ・ジンバルドはアメリカの心理学者であり、スタンフォード大学名誉教授も務めている学者です。

 

ジンバルドのいう「時間志向」について、簡単に説明しておきましょう。

 

・・・・たとえば、明後日までに終わらせないといけない課題があるのに、友人から、「今日、飲みに行かない?」という誘いを受けた時のことを想像してみてください。

「楽しそうだな、行こう!課題は明日やればいいや。」

と考えて、飲み会に参加する人もいれば、

「明日もし何かあったら困るから、飲み会は断って今日中に課題をやってしまおう」

と考えて、誘いを断る人もいるでしょう。

ジンバルドは、こうした違いは、その人が持つ時間に対する認識の違い由来していること、

そして、こうした時間に対する認識の違いが、人々のとる行動や心理に大きく影響していると考えました。

 しかも、この認識(時間志向)を明らかにすることで、ダイエットの成否、自動車事故の発生可能性、さらには人生の成否まである程度予測できると考えたのです。

 

・・・・少し、興味を持っていただけたでしょうか??

私達は、この「時間志向」の考え方が書かれている著作「迷いの晴れる時間術」を読んで学び、調査を実施したというわけです。

 

 

では、皆さんの時間志向は、いったい何だったのでしょうか??

実際の計算方法を説明いたします。

まだ回答していない方も、以下のリンクから回答・計算ができるようになっていますので、ぜひ!

紙でのアンケートをお答えいただいた方はこちらより、

Webフォームでアンケートをお答えいただいた方はこちらより、

それぞれお入りいただき、それぞれ確認をしてください。

 

 

・・・・・・いかがだったでしょうか?

あなたはどの時間志向に当てはまりましたか?

複数の志向が高い場合も多く、山田は未来志向と現在快楽型が高く、奥山は現在快楽型と現在宿命論が高いという結果でした。

では次に、それぞれの時間志向について著者であるジンバルドの見解を述べたいと思います。

 

 

過去肯定型のあなたへ

 

過去を前向きにとらえている。筆者は非常に高く評価している。

いやな出来事を経験してもそれを肯定的に思い出せる人には強いバネのような抵抗力があり、楽観的になりやすい。

家族と深く関わっている人ほど過去を肯定的にとらえていた。定期的に家族と会い、家族の行事に関わり将来もその習慣を続けたいと考えている。

 過去を踏まえて、1年後や5年後の明確な目標を立てている人も多い。

 

 

 過去否定型のあなたへ

 

筆者は改善すべき志向と述べている。

 過去否定型の人は実際に起きた出来事を嫌な出来事にすり替えてしまっていることもある。

過去の出来事は変えられないが、過去の出来事に対する姿勢や思い込みを変えることは出来、前向きにとらえることを筆者は奨めている。

 

 現在快楽型のあなたへ

 

筆者は適度に必要な思考と述べている。

 友人が多く、型破りなことが好きな傾向が強い。

現在の刹那的な満足を追い、苦しみを生みだすものは避けようとする傾向がある。

 数種類のスポーツを楽しみ、アクティブに活動する一方で、堅実な生活を好まず自我をうまくコントロールできないことも少なくない。

そのため、酒、ドラッグ、ギャンブルなどの依存症になりやすく、性行為を行う際、避妊具をつけなかったりする。

現在への集中力が高く、新しいものを生みだす力がある。

 

 

 

現在宿命論型のあなたへ

 

筆者は改善すべき志向と述べている。

 「人生は自分ではどうしようもない力でコントロールされている」と考えるというのが、この志向の胸の内である。学習して身に付けても一種の無力感があり、行動を起こさなくなってしまうことがある。

 また運命予定説による宗教を信じている人や危険な行動を取る人も多い。

 

 

 

未来志向のあなたへ

 

筆者は適度に必要だと述べている。

 規律、忍耐、効率の良い遂行能力がある人が多い。

 明日予測できる利益が、今日の決断と行動のエネルギー源。

 健康や成績、お金の使い方について慎重に考える傾向が強く、長期的な利益を最優先する。しかし、自らの時間が足りないと感じ、楽しいものを犠牲にしてしまうというデメリットもある。

 

 

 筆者は、適度な現在快楽志向と未来志向、たっぷりの過去肯定志向を組み合わせ、時と場合によって自らの時間志向をうまく使い分けることが理想的だと述べています。

 またここではあえて触れませんが、上記の5種類の時間志向に加え、超越未来志向という時間志向もあります。超越未来志向は、宗教的観念やテロリズムを読み解く手がかりとなる重要な時間志向です。

 超越未来志向を含め、より深く時間志向について知りたい方は、フィリップ・ジンバルド、ジョン・ボイド共著「迷いの晴れる時間術」を読むことをお勧めします。

そこまでする気はないけど、ちょっと興味ある・・・・という人は、是非とも以下の動画を見てみてください。

ジンバルド自身が、時間志向について雄弁に語っています。

 

https://www.youtube.com/watch?v=eJybVxUiy2U 

 

  また、私たちは今回皆様にお答えいただいたアンケート結果を用いて、時間志向と大学生の生活(恋愛事情、SNSの使用状況、アルバイトへの姿勢)の関係性について研究していきます。研究成果をまとめ次第、このホームページにてご報告致します。そちらもご期待くださいませ。

最後に、今回アンケートにご協力していただいたこと、今一度感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

文責 奥山、山田

 

 

 

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